アロマテラピーの基本辞典



精油の体内での作用

 

 

精油の体内での作用についてですが、こうした精油の成分の構成や有効成分、毒性のレベルなどについては最近ではかなり解明されてきてはいるのですが、それぞれの成分が体内で何に作用しているのかは、今だに厳密なレベルには至っておらず、現レベルでは、伝統的な植物療法を基に推測される作用を解説することになります。

 

 

代表的な原料となるローマン・カモミールの筋肉などの鎮痙作用、ローズマリーの血行促進作用、ラベンダーの止血作用などがよく知られているところで、防御システムをサポートする働きでは、抗菌作用のティートリー、免疫強化作用のフランキンセンス、去痰作用のユーカリなどがあります。

 

 

代謝を助ける働きでは、グレープフルーツのリンパ系刺激作用やジュニパーの利尿作用などが挙げられます。他には、エストロゲン様作用のクラリセージ、三半規管調整作用のペパーミント、抗不安作用のネロリなどが心身のバランスへの関与作用もありますが、ただしこれは各精油の働きの一部ということであり、これらの組み合わせ次第ではより多様な作用を見せることになります。

 

 

皮膚への作用としては、収れん作用があるのがサイプレス、イランイラン、サンダルウッド(白檀)、ジュニパー、ローズオットー、ローズマリーなどで、モイスチャー効果として人気の保湿作用や皮膚をやわらかくするエリモント作用のある精油もあります。